ある日、ジェイドが持つ携帯が鳴った



その声の主はジェイドの悪友でもあるピオニー陛下だった

「―――ってことで、いや〜マジで可愛いもんだぜvv 早くお前らにも見せてやりたいくらいだぜ♪」

「・・・今、世界が危機迫ってるというのに何悠長なことを言ってる場合ですか、 陛下」

『だいじょーぶ、だいじょーぶ!今のトコロでは不安なことはないし』

「私はあなたの頭のことで不安がいっぱいです」

『狽ネんだとー!?』


遠く離れた所からジェイドが聞こえないように小声で話し合うルーク・アニス・ガイ


「ジェイドの旦那、何をしてるんだろ?」

「なんでもピオニー陛下からの連絡があったみたいだよ〜」

「・・・ジェイドもいろんな意味で大変だなー」

―――――――――――――――/\―――――――――――――――――――

               ちなみに!


  『 惑星オールドラントの新開発したばかりの『総合音素携帯電話(シェリダン産)!』
    これさえあればいつでも、どこでも、相手の連絡がバッチリ取れます!!
    さらにメールも点滅する文字を追加!家族・友人と一緒に契約すればなんと半額!!
    さぁ、皆さんも是非にでもこの便利機能さを持つ携帯を堪能してみませんか!?」 』

                           by シェリダン音機関愛好会(ピオニーはだたのモデル)

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・・・但し、この携帯はまだ開発したばかりで値段はべらぼうに高い。下手すれば、ラルゴが
ジェイドにかけた『封印術(アンチフォンスロット)』よりも遥かに高いという
ちなみにその携帯を持ってるのは世界中のうち、たった10人。そのうちがピオニー陛下や
ジェイドが含めているのだ

「――― ルーク、はい」

「へ?携帯?なんで?」

「なんでもピオニー陛下があなたに報告したいことがあるそうで」

「へぇ、なんだろ?」


ルーク、ジェイドから携帯を受け取る
どんな報告なのか興味が湧いてきたガイ達がルークを中心に集まる

「――― はい、もしもし?ルークです」

『おっ、ルークか!元気にしてたかーい!!』

「はい。ピオニー陛下もめちゃくちゃ元気そうで」

『おう!元気だけが俺のとりえよ!!ハッハッハッハ!!』


(・・・相変わらずお元気そうね、陛下)

(ああ・・・おかげでグランコクマにいたときはバリバリと働かされたよ・・・(涙)

(まぁ、ガイったらせっかくマクルトへ戻りましたのに、ファブレ家といた時と全然
 変わってなかったのでしたのね。せめて嫌と言っておけば済む事ですのに・・・)

(ガイのことだよ。強引なピオニー陛下にせがまれてついつい嫌と言えなくなっちゃうんでしょ?)

(ええ、全くおっしゃるとおりで・・・(ズーン))

(アニス、ガイが落ち込んでる時にさらに追い討ちをかけては駄目でしょう?)

(はーい♪)

『――― で、何ですか、その報告って?』

「おおっ、忘れるところだった!いや、実はな・・・」

「陛下ぁっ!!あんまり電話ばかりしてないでちゃんと仕事して下さいよっ!!」

『ん?何ですか、今のは?』

「あ〜、あ〜、あまり気にしなくてもいいぜ。ただの兵士のうわ言だ」

『狽、わ言って・・・(汗)』

(・・・陛下、今日もまたサボってるのですね・・・。やれやれ、向こうにいるアスランも
 大変そうですねぇ(ため息))

「そんなことより報告だ。実は嬉しいことがあってな、あのルークがな・・・」

『え?俺がですか?』

「あ、いや、これは―――・・・ 」


ピオニー陛下、ついチラリッと向こうを見る。その途端、

『――― って、這這狽あーーーーーーっ!!???』


「煤I?ど、どうしたんですか!?ピオニー陛下!」

『ル、ルークとティアが・・・っ!!』


「えっ?俺とティアがどうしたんですか!?」

『キスしてるーーーーーーーーーーーっ!!!!!』


「狽ヲーーーーーーーーーーーーっ!!!!???」


ルーク、あまりの発言に思わずブッ!と噴出し、ティアは赤らめる
イオンとアニスは顔赤らめながらもドキドキする
ガイとナタリアも同じく

「い、いきなり何言ってるんですかっ!?///」

『おうおう、まさかあのルークがこんなにも積極的だったとはよぅ・・・!』

「もしもし、聞ーてますっ!?(怒)」

「ルーク、落ち着け!」

「!? ガイ!?」

「どうぜあのピオニー陛下のことだ。ただのからかいに決まってるかもしれない」

「ええ、あのピオニー陛下ならありえますわね」

「あの人っていつも人をからかうのが趣味だからね〜」

「そういうことだ。だからもしそうだとするなら相手になる分、時間の無駄になってしまう。
ここは少し冷たいが、このまま携帯を切ったほうがいいぜ」

「あ、ああ、そうだな・・・」


「・・・ガイ、意外と冷静ですね?」

「俺がグランコクマにいた頃、あのピオニー陛下にざんざんからわれたからな。この間、
ブウサギが全員逃げてしまったとピオニー陛下から聞いて、俺は慌てて兵士達と共にグランコクマ中探しにいったんだ。
・・・結局、実際は逃げたんじゃなく、ただの散歩だったそうだ。もちろんメイドの付き添いでな」

「・・・・」

「おかげで朝から夜まで探しまくってた俺と兵士達はボロボロ・・・。いっそピオニー陛下の寝首をかかってやろうか?と
マジで兵士とヒソヒソと相談しまくってたよ・・・(涙) ま、今はもう諦めたからもういいけどな」

(・・・その兵士達の中にきっとアスランが含まれてますね(ため息))

「ってなわけだ。あいつのことだ。全然気にすることはないと思うぜ。な、ルーク」

「あ、ああ・・・」



(――― そう、あのピオニー^陛下のことだからただのからかいなんじゃないかって実はそう思ってた・・・。

・・・けど・・・)

(・・・実はこの間グランコクマの宿でティアとしてたからなー・・・///

もしかしてその時、ピオニー陛下が覗いてでもしたのか?とそう思うと
なかなか先のことが気になって携帯を切ることができねぇし・・・!!(苦悩) )


「――― おうッ!?」


またもピオニー陛下からの驚き声が聞こえる

「!? 今度は何ですか!?」

「おうおう、こりゃやるね〜。まさかルークがティアを押し倒すなんて・・・」


「煤I!??」


「やばい!この先は絶対に子供には聞かせられないようなことに違いない!」


そういってガイは慌ててイオンの耳にいつの間にか持ってきた耳栓をつける


「ええ、まだ知らない子供を知らせるわけには参りませんわ!!」



そういってナタリアもまたどこから耳栓を取り出してアニスの耳につける


(おやおや、さすがですねぇ)


ジェイド、ガイとナタリアの行動っぷりを見て思わず感心する(笑) 同時にルークの怒り声が聞こえる


「へへへへ、陛下ぁっ!?///  な、何言って――――」

「おうっ!」

『ルークのヤツ、ティアの服を脱がしたりするとは!なかなかやるな!』

「煤I?///」

『お、今度は胸を揉んだが。ティアがおもっきりないてるぜ〜』


「這這煤I!???///」

『さらにたくさんの跡をつけたりして―――・・・ 』

「這這這這煤I!!!!?????///」


ルークとティア、おもっきり顔が真っ赤。

「ど、どういうことだ?これではまるでこれはただの陛下のからかいではなく、
本当にあったような事を言ってるように聞こえるじゃないか?

「本当にあるからこそ、言ってるでしょう」

「・・・・・狽ヲ?」

「フフフ(眼鏡キラーン)」

「おっ!」


『今度はバックか!(ワクワク)』


『這買oック!!??』


「なになに〜?聞こえないよ〜」


アニス、ナタリアにつけられた耳栓を取る
その隙を見逃がさないナタリアは素早くとアニスの両耳をサッと両手で防ぐ!


「僕も気になるのですが・・・」


そう言ってイオンもおそるおそると耳栓を取る
同じくそれを見逃さなかったガイもビュッと神速の足でイオンの両耳を含めて顔までも片腕で防ぐ!


(二人とも、見事な捌きですねぇ)


真面目な二人の素早い行動にまたもや感服するジェイド(笑)

「・・・・っ! ・・・・っ!!///」


顔が真っ赤になってるルークはあまりのことでもはや声にならない状態。
かわりに(興味ありまくりの)ナタリアが聞く



「それでっ? それでその後はどうなさいましたのっ!?(ワクワク)

(ナタリア・・・(汗))

『あ?その後?そりゃ―――・・・ あ、挿れた』


「這這煤I!?? (挿れ・・っ!?)///」


「い、挿れたんですのっ!?」

『おお、挿れたぜ。おおう、ルークのやつ、遠慮なく突いてんな〜。ティアも前よりも
ないてるし』

「狽ワぁっ!」

『しかもいやらしい音たててるし(きぱっ)』

「い、いやらしい音ーっ!?///」


ガイ、何故かルークから携帯を取って叫ぶ
ナタリアも同じく興奮する

一方、あまりの恥ずかしさに悶絶するルークとティア
そんな二人をじ〜っと見るジェイド


(こ、こりゃマジであの時グランコクマでした時と全く同じじゃねぇか!?///
一体どこから見ていたんだ、あの陛下は・・・・っ!?い、いや、今はそんなことを気にしてる場合じゃない!
ただ、問題なのはいくらからかいたいからって、皆の前にそんな事を言うのはいくらなんでもやりすぎなんだろ!?)


『おーっ、イったぁーっ!!』


――― ブチッ!

ルーク、あまりの怒りにガイがら強引に携帯を奪い取り、同時に叫ぶ

 「ピオニーっ!! てめぇっ!!」

『いやー、これで赤ちゃんが生まれるな〜♪』

「人の話を聞い――!」

『俺の希望では10くらい、欲しいなぁ♪』

「へ?10?」

「――― そうだよ。今のはお前らがやったんじゃなく、俺のペットであるブウサギの『ルーク』と『ティア』がしたことなんだよ♪
いやー、つい最近メスのブウサギを飼ったばかりなんでな。んでもって名前が『ティア』なんだvv
あまりの可愛さでついついジェイドに自慢したくて携帯かけたって訳♪』

「・・・っ!ジェイド、てめぇ!実は最初から全部知ってたじゃねぇか!なんでそれをハナっから教えてくれなかったんだよ!?」

「おや、人際の悪いことを言わないで下さいよ、ルーク。 私だって教えようとしたんですよ?しかし皆さんがキャーキャーと
あまり叫びまくるもんですから、ついつい言いそびれてしまっただけですよ♪」

「それでも教えろよっ!!」


「あのー、ピオニー陛下?それでは押し倒したり、脱がしたりしたのって・・・」

「ん?ああ、もちろん俺の可愛いブウサギの『ルーク』と『ティア』が全てやったことなんだよ」

『で、では脱がしたりっていうのは・・・?』

「いやー、『ティア』が俺の元へやってきたもんだから、そのお祝いとして『ティア』のみならず、
『ルーク』や『ネフリー』などにも服を買ってやったんだぜ♪ そしたら『ルーク』のやつが
『ティア』の服のボタンをプチッと千切ったったんだ」

『それで服が脱がしたってか・・・(汗) じゃあ揉むっていうのは?』

「あー、それは何故かいきなり『ティア』が『ルーク』に向かってお互いの胸を押しまくり始めたんだ。
その時に『ティア』が「プギーッ!」って鳴いたんだ」

『泣いたっていうことではなく、鳴いたっていうことか!? 煤i^ω^;) なら跡をつけたってことは、まさか・・・』

「おう、『ティア』に押されたことで怒った『ルーク』がドドドドッって『ティア』の胸にヒヅメ跡をたくさん
つけやがったんだよ。いやー、まさかあの大人しい『ルーク』が暴れたりするもんだからマジで
驚かされたもんだ(笑)」

『・・・・・・』

「ま、おかげでこれで晴れて恋人同士になったもんだから俺としては嬉しいもんだぜ♪ わっはっはっは♪」

『そっちが良くても、こっちは凄く疲れたようなもんだけどな・・・(ゲッソリ)』

『でさー、これは俺の提案なんだが、これから生まれる(予定)俺の可愛いブウサギの赤ちゃんの名前を
親の同じ名前であるルークとティアに名前をつけてほしいんだ♪ もちろん他の仲間でもかまわないぜっ!』

「そんなの、陛下自身がつけてくださいっ!!(怒)」

「私ももう付き合ってはいられません!///(怒)」

「俺もパスします。いろいろと疲れたもんで・・・」



ルーク・ティア・ガイ、怒りながらアニス達と一緒に退場

『・・・なんかルーク達の言った言葉に怒りが混じってるような声がしたんだが・・・?』

「さぁ?気のせいじゃないですか?そんなことより、そのブウサギのうまそうな――・・・ あ、いえ、
可愛い赤ちゃんの名前の親、私がなってあげましょうか?」

『おまえはいい。いらない。聞きたくもない。キモイ』

「おや、それは残念です」




・・・こうして、ピオニー陛下の紛らわしい『ルークとティアのラブラブ時間vv』事件は、ジェイドの“残念です”という言葉で
終わりました。


あと余談ですが、その後ピオニー陛下のブウサギの『ルーク』と『ティア』の子供が4匹生まれました。
名前は『アニス』・『イオン』・『ガイ』・『ナタリア』ということになりました。
それを聞いたアニス達は怒って「勝手に私達の名前をつけないでちょーだいっ!(怒)と陛下に抗議したそうな。
(ちなみにガイとイオンのみは「僕(俺)は別にいいけど(ね)」とさほど気にしなかったそうで)






end

【あとがき】

オチがないです・・・!!_| ̄|● <ああああぁぁぁぁ・・

内容はあまりエロくはないです(^^;) でも一応それらしき表現があるので、
一応はここに置いたほうがいいかなーって(汗)

ピオニー陛下の飼ってるブウサギの『ルーク』っていうペットがいるならば、こりゃ『ティア』という
ペットがいるに違いない!と勝手な俺の想像で描きましたvv
んでもってピオニー陛下の余計なことで皆(ジェイドを除いて)が勘違いしたりして(笑)

あとブウサギの資料があまりなかったのでメチャクチャに(汗)


(2006/4/2)